① 取組を始めた経緯を教えてください
若い日に会った自閉症の少年は、他害や自傷が激しかったが、その眼差しは純粋で賢く、私に対して「信頼できる人なのか」と投げかけているようでした。こども達の未来のために、幼少時から子どものWell-beingを高める発達支援が必要と思い、むぎのこを設立しました。
② 取組の普及にあたり、⼯夫した点を具体的に教えてください
むぎのこのミッション『ひとりのこどもを育てるには、村中の大人の知恵と力と愛が必要』を具現化するためにお母さんやこどもの困り感に寄り添い、心理支援・家族支援を行い、保護者が繋がって協力し合うよう職員と共に子どものWell-beingの為に一つ一つ取り組みました。
③ 取り組む中で苦労したこと、⼤変だったことを教えてください
大学卒業と同時に仲間と共に教会を間借りしてむぎのこを始めました。若かった事もあり、お金もスキルもなく、お母さん達から心配された事もありました。そこでお母さん達と北欧へ視察に行き、進んだ福祉を学び、当時のオスロ市長さんに励まされ、お母さん達と共に作り上げてきました。
④ ③をどのように乗り越えたか教えてください
お母さんの心理支援のために、職員やお母さん職員がアメリカの大学院で専門的に学び、個別カウンセリング・グループカウンセリング・トラウマワーク・ピアカウンセリングを取り入れました。そして、家族支援については、ショートステイ・地域支援について学び取り入れました。
⑤ 今後の展望を教えてください
こどもや家族の思いに耳を傾け、共に生きる支援を大切にしています。障害のある子や、社会的養護の必要な子をはじめすべてのこども一人ひとりの違いが尊重され、誰もが孤立せず安心して暮らせる社会をめざし、ソーシャルインクルージョンの地域作りを関係者と共に進めていきます。